【市川みらいアーカイブ】伝説 「新説&珍説」

伝説

 歴史や伝説などは、後世の人々の都合のよいように変えられていることも珍しくありません。
 権力者が自分を正当化するために、奪い取った物を「譲られた」、人気があったライバルを「実は腹黒い」などと言い換えて、吹聴して回ったり文書として残したりするわけです。

 伝説の裏に何があるのか?

 こうした視点で、『クラナリ』では市川市の伝説を解釈してきました。要は新説&珍説です。

〇手児奈

 飛鳥時代から奈良時代にかけて、手児奈という美女がいたという伝説なのですが……

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勝手にパワースポットその5 手児奈霊神堂の池 続編「国府を巡る惨劇」

「真間の手児奈」伝説の知られざる真実とは?

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〇平将門

 朝廷に対して不満を抱いて、平安時代の939年に引き起こした「平将門の乱」。勝手に「新皇」を名乗って関東を独立させ、やりたい放題。
 翌年には、将門討伐で立ち上がった平貞盛と藤原秀郷に打たれてしまうという、あっけない結末です。将門、38歳という若さでした。
 ただ、関東だと平将門がけっこう人気で、英雄視している向きもあるのです。そのせいか、各地に伝説が残っています。トンデモも少なくありません。


市川大百科事典 た 平将門伝説 たいらのまさかどでんせつ

市川大百科事典 む 迎米三社宮 むかいごめさんしゃぐう

勝手にパワースポットその20 駒形大神社

平将門伝説と八幡の藪知らずと土偶について。『葛飾記』の場合

勝手にパワースポットその28 御代院


〇日蓮


市川大百科事典 に 日蓮伝説 にちれんでんせつ

〇百合姫


勝手にパワースポットその29 妙曽池端辯財天


〇夜泣き石

 第二次国府台合戦(1564年)で戦死した里美弘次(さとみひろつぐ)の末娘が、戦場跡を見てショックを受け、石に寄りかかって泣き続けたとのこと。娘はそのまま息絶えてしまい、娘が寄りかかっていた石からシクシクと鳴き声が聞こえるようになったそうです。
 ちなみに、戦死した里美弘次は15歳。現在だと中学3年生でまだまだ子どもです。その末娘って何歳だよ……
勝手にパワースポットその10 里見公園の夜泣き石

〇八幡の藪知らず

 古くからの心霊スポットですね。「入ってはならない」ということだけが伝わってきた場所。


勝手にパワースポットその25 八幡の藪知らず

〇鏡石

 京成電鉄市川真間駅の南口付近に「鏡石」があります。この鏡石はイミテーションで、元々あった場所から掘り出された石は紛失したと『聞き書き 資料編 市川市国分周辺の変遷』(著/松岡博子)と書かれています。明治34年生まれの井上千輿次さんの談話です。

 『江戸名所図会』を見ながら鏡石のイミテーションを作り、元の場所とはまったく違う京成本線の線路脇に置いて、わざわざ由来を書いた看板も立てたということでしょうか。

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