千葉の辺境「葛南地域」の5つの市を比較してみた件

葛南地域(千葉県のサイトより)

 今を生きる私たちは、「葛飾」と聞くと「こち亀(『こちら葛飾区亀有公園前派出所』)」をつい思い浮かべるのではないでしょうか。
 東京23区の一つの名称になってしまった「葛飾」ですが、奈良時代から明治期まで、もっと広い地域を指していました。

 まず、「葛飾郡」という呼び名は古代からあり(「葛餝郡」と表記されていたらしい)、今の東京都の一部・埼玉県の一部・千葉県の一部・茨城県の一部をまたがる地域を指していました。

 この古い葛飾郡がベースとなって、千葉県の市川市・船橋市・習志野市・八千代市・浦安市は「葛南(かつなん)地域」と呼ばれているようです。

葛南地域(千葉県のサイトより)

 千葉県にとっては辺境に当たる葛南地域。その特徴は、以下のように千葉県のサイトに説明されています。

●千葉県の北西部に位置し、東京に近い
●京葉臨海工業地帯がある
葛南地域観光ガイドマップより

 新型コロナ感染症に関連して、葛南地域というワードが頻発するのは、千葉県の中でも感染者が多い地域だから。ほかの地域とは対策を分けて、東京都に準ずる厳しい基準を設ける必要があるようです。

 そんな葛南地域の5つの市のデータを比較しました。



 私事ですが、雑誌の編集部にいた頃に、「千葉のニンジン農家に、栄養たっぷりニンジンレシピを聞く」という企画を提案したことがありました。この企画が通っていたら、きっと習志野のニンジン農家に取材依頼をしていたのだろうなあと、過去に思いを馳せていたら……
 千葉県内で比較すると、ニンジンの作付け面積も収穫量も、船橋市と八千代市のほうが習志野市よりも多いというデータが出てきました。
 あれ?
 習志野市には「特産ブランドニンジン」があるのでしょうか? 「彩誉(あやほまれ)」という品種が主に栽培されているのだそうです。
 あるいは「船橋には小松菜もあるから、ニンジンは習志野市に」という取り決めがあるのかもしれません。ないのかもしれませんが。

 ちなみに、全国的に見ればニンジンの生産量は、千葉県は第2位(第1位は北海道)。

 そして、人口当たりの犯罪発生件数で治安が推測できるのですが、人口1万人当たりの犯罪発生件数は千葉県で55.2件。それを上回っているのが、習志野市と浦安市なのですね。ただ、あくまでも令和2年だけのデータです。


 葛南地域観光ガイドマップでも、市川市の紹介文で「文教住宅都市」が2回も出てくるんですよね。こんなに短い文章なのに。



 『クラナリ』も、市川市の「文教住宅都市」の一面にスポットライトを当てて、記事を作成していきたいと思います。それぞれの市のブランディングは大事ですからね。

■参考資料


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