「一人暮らしの高齢者」「認知症」の割合が増える未来のランドスケープをデザインする問題 その3 信篤ぐるぐる
「(仮称)信篤複合施設整備事業」が進んでいると知り、再び、信篤エリアに向かいました。
■事業手法はDB方式/信篤地域の公共施設集約/市川市
初めて信篤エリアを回ったのは2019年1月で、自転車を使いました。
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正直なところ、自転車での信篤エリアの移動は大変なストレスでした。というのも、道が狭く、カーブを描いているので、自動車とすれ違うときに非常に怖いし、ぐるぐると道に迷ってしまったからでした。
そのようなわけで、今回は徒歩で移動したのですが、それでもぐるぐると迷ってしまいました。その話は、また後ほど。
「おや、信篤エリアではすでにコンパクトシティ化が始まっていたんだ!」
(仮称)信篤複合施設整備事業の地区を再見したときの印象はこれでした。主要な施設が、ここに集約されているからです。図書館や幼稚園、公民館や市民体育館、市民課窓口連絡所、ゲートボール場があり、近くには幼稚園や保育園もありました。
「もしかしたら、コンパクトシティ(集約的な市街地)のランドスケープがここに生まれるかも」と期待が膨らみました。
(仮称)信篤複合施設整備事業に関連して市川市が行ったアンケートで、市民が意見を寄せていたのは、交通事情の悪さでした。
■寄せられたご意見と市の回答
確かに道路が狭く、見通しも悪いので、千葉県道179号船橋行徳線を歩いていたら、怖い目に何度か遭いました。ただ、歩いていたのは自分だけだったので、地元の人は通らないのかもしれませんが。
船橋行徳線は道幅が狭い上、バス道路でもあるのです。通常であれば道の両側にバス停がありますが、船橋行徳線では片側にしかないこともしばしば。つまりは「両側にバス停を置くスペースすらない」ということです(写真を撮っていればわかりやすいのですが、びびって歩いていたので心の余裕がなく……)。
しかも微妙にカーブしていて、横の道から自転車が出てきても見えません。
市民から寄せられた意見に「バスの本数が少ない」とあったのですが、この道路だとバスを頻繁に走らせにくいのかもしれません。乗降でバスが停車しているときに、後ろの車は追い越せないからです。
素人目には、道路の拡幅とバスの本数増加はセットで行ったほうがよさそうなのですが、時間がかかりそうですね。
そのため、「車に依存しない歩いて事足る街」(丸亀商店街)ができてくれば、高齢化が進んでも安心・安全に暮らせ、ひいては道に迷いやすい新参者にも優しい街になるのかもしれません。
「歳とれば丸亀町に住みたいよね!」(高松丸亀町 まちづくり戦略より) |
(仮称)信篤複合施設というハコモノだけに注目するのではなく、また「街のにぎわい」を成果の指標にするのではなく、信篤エリア全体がどう変わっていくのかを期待しつつ、『クラナリ』編集人は徒歩でJR市川駅周辺のホームへと戻りました。
※感染症が流行しているシーズンなので、岩沢青果店は外からの撮影だけにしました。また海苔を買いに来ます。
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■参考資料
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