市川駅南口アーケード街を巡る時間旅行 その4 自然発生の「露店発展型商店街」と開発型「団地商店街」

  ビルの低層階が商業施設や公共施設、高層階がオフィスやホテル、居住用スペースなどの例は、ありふれています。

 I-linkタウンいちかわ ザ タワーズ ウエスト・イーストも、そんな一般的な建物といえます。

 なかでも、高層階が居住用スペースで1階に商店が入っているケースが、「団地商店街」です。アパートに商店が併設されているというイメージでしょうか。


 市川市内では、ハイタウン塩浜がその一例。ハイタウン塩浜は、住宅・都市整備公団が1978年に施工した、塩浜4丁目にある広大な集合住宅です。

ハイタウン塩浜


 高度経済成長期(1955~1973年)には日本の人口もどんどん増えていき、各地に巨大ベッドタウンが作られて、そこの住むことは憧れで、一種のステータスだったといいます。

 しかし、少子高齢化が進むとともに、団地商店街のある集合住宅は居住者の高齢者率が高くなり、空き部屋も目立つようになってきました。


 こうした現状から、私たちがたくさん勉強して、しっかりと計画を立てて、まじめに、きちんと遂行したとしても、人間の営みをコントロールすることはできないのではないかと思えてしまいます。

 I-linkタウンいちかわ ザ タワーズ ウエスト・イーストについても、計画段階では、低層階の商業スペースのいくつかが、12年の間に一度も埋まらない事態になるとは、誰も想像していなかったでしょう。「清潔で、安全で、計画的に配置されたスペースなら、これまで以上に人が集まってくるに違いない」と考えていたのではないかと。


 ハイタウン塩浜については、建設直後には商業スペースの空室率問題などとは無縁だったでしょう。それに、JR市川駅直結という立地のI-linkタウンいちかわ ザ タワーズ ウエスト・イーストについては、当然、市内では家賃も高いはずです。ですから一緒と見なすことはできないものの、「団地商店街」というジャンルではハイタウン塩浜が先行例といえます。

 ハイタウン塩浜の管理組合の人が建物の老朽化と住民の高齢化を抱き、情報発信などさまざまな活動を行ってきたことが、コミュニティカフェ「みどりTo ゆかり GREEN&WORK SHOP」の誕生につながります(詳細は、『クラナリ』vol.4 電子版(無料)で紹介)

 こうした取り組みが、I-linkタウンいちかわ ザ タワーズ ウエスト・イーストでも始まるような予感もしています。


 市川駅南口アーケード街については、人間の営みから自然発生し、露店から発展した商店街。戦後の激動の時代の名残がある商店街だったと推測します。

 市川駅南口アーケード街は消えてしまいましたが、JR市川駅南口の周辺には、昭和の雰囲気が味わえる風景がいくつも残っています。

1977年(昭和52年)に竣工した市川サンハイツ

長屋建ての建物も少なくありません

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コミュニティカフェ「みどりTo ゆかり GREEN&WORK SHOP」の記事は、『クラナリ』vol.4「実践!キャリア・シフト」に掲載しています。

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シリーズ「市川駅南口アーケード街を巡る旅」








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