ゴミ捨て時のカラス対策問題
ビジュアル重視の ゴミ捨てを
市川市の皆さん、おはようございます。つかぬことをうかがいますか、カラスと対峙したことはありますか?
『クラナリ』編集人は、何度かあります。
朝のゴミ出しで、数羽のカラスが争っている様子だったのですが、「まあ、人間が近づいて行けば、逃げるだろう」と高をくくっていたのが失敗でした。なんと、路上に鶏むね肉の塊が落ちていたのです。このごちそうを巡ってカラスは争っていて、そこに人間が来たので「コイツに全部奪われる!」とカラスたちは思ったに違いありません。カラスが結託して、私を威嚇し始めたのでした。
「そ、そんな道に落ちていた肉、いらんわ……」
町中のカラスについては、危ないし、ゴミが散乱して汚いし、かなり迷惑です。
個人的には金網式のゴミ箱を設置したいところですが、近隣の重鎮Aさんは「そんなもの、道路に置くのは嫌」とのことで、Aさんは「ネットをきれいにかけてください」とゴミ捨て場に貼り紙をしていました。
でもね、貼り紙を見るような人は、もとからネットをしっかりとかけているから、そもそもカラス被害は起こらないんだよね。ポイッと捨てていく人に対して、貼り紙は無意味なんじゃないかな……
Aさんは「カラスに狙われるようなゴミの出し方をするなんて!」と犯人探しに躍起になっていて、なんだかご近所付き合いが面倒なことになりそうです。
同じような経験をした人は、きっと市内にいると思います。そこで、カラス対策について、これまで調べたことをまとめておきます。
まず、市川市もカラス関連は問題視しているようで、サイトでさまざまな情報を紹介しています。また、2019年に「カラス被害防止条例」が施行されています。
■カラスに関すること
カラスはスズメ目カラス科の鳥です。「はぁ? スズメ目??」と納得いかないのですが、イヌはネコ目イヌ科ですね。
鳥類の中でも、カラスは嗅覚が鈍いことで知られています。考えてみれば当然のことで、鳥類全般にいえるのですが視覚が非常に発達しています。においについてはすぐに拡散するだけでなく、ほかのにおいと混じるので、空を飛ぶ鳥にとってはあまり役に立つ情報ではないということでしょうか。
つまりカラスは、ビジュアルで「この袋には食べ物が入っていそうだ」と判断しているということ。
名古屋市では、次のように注意喚起しています。
カラスは主に視覚でえさを探し、特に赤っぽいものや濡れたものを狙います。赤いものは肉、濡れたものは魚の肉など、高タンパク質の栄養価の高い食べ物に出会う確率が高い目印になっているためです。
そんなところから、一時期、「黄色のネットだとカラスが寄ってこない」というウワサが立ちました。これは都市伝説だと、我孫子市のサイトで説明されています。
黄色いカラスネットを使用すればカラスの被害が防げるのではないですか?カラスの視覚は、人間の五倍程度ほど良く、紫外線も見えています。黄色いゴミ袋は、紫外線をカットできる特殊な顔料を練り込んだフィルムを使ったごみ袋で、顔料の成分は特許を得ています。そのフィルムの顔料が黄色に見えます。黄色であることが重要ではなく、紫外線をカットする成分がカラスの色覚をかく乱することで被害を防いでいます。この「黄色」という色だけが独り歩きして、カラスに効果があると誤解されたようです。
そんなわけで「紫外線をカット」が1つ目のポイント。
また、カラスは飛ぶのがそれほど上手ではありません。ヘリコプターのようにホバリンググ(その場にとどまって羽ばたくこと)ができず、また下から上へと飛んで獲物を狙うことはできず(高い位置から下降して獲物を取る)、ゴミを漁るときは必ず着地してから、くちばしを使ってゴミ袋を引っ張り出します。
そのため、「高いところに置く」「引っ張り出せないようにする」もポイント。カラスはゴミ袋の下のほうをつつくので、この部分にチラシやボロ布、硬いもの(クリアファイルや、米が入っていた袋など)を入れるのも効果的です。
名古屋市サイトより |
カラス対策の柵は高くする必要はなく、カラスがくちばしでくわえて引っ張り出せない程度の高さがあれば十分ということになります。
下の写真は旭川市のカラス対策型ステーションで、折り畳みもできて便利な印象。
旭川市サイトより |
帯広市は、カラスよけサークルの作り方を紹介していました。
帯広市のカラスよけサークル(作り方のPDFリンク) |
小学校低学年並みの知能を持つカラスなので、おびえた様子を見せるとつけあがるし、「ここに来るとエサにありつける」という位置情報は頭に入っています。何度も被害に遭っている地域については、それなりの対応が必要ではないでしょうか。
自治体もカラス対策の情報を提供しているので、市民も知識武装してゴミ捨てに臨みたいものです。
■小樽市 知っておこう カラスの基礎知識
Leave a Comment