再開発はどうしてタワマンがセットなのだろうか問題 ~総武線沿線の再開発、なんだかどれも似ていませんか?
高度経済成長期に一斉に建てられた建築物が老朽化したり、利用効率が悪くなったりして、更新を考えるタイミングがまたも一斉に訪れているのが今の状況です。
総武線沿線でも再開発が進んでいて、JR平井駅からJR本八幡駅までは各駅で、再開発が進行していたり予定されていたりしています。
なかでも規模が大きいのはJR小岩駅周辺ですが、次のような報道がありました。
こちら、江戸川区の小岩駅北口で、2031年の事業完了を目指して進む再開発事業です。駅前の交通広場の整備や歩道の拡幅とあわせて、低層に商業施設を備えた地上30階建てのタワーマンションを建てる計画となっていますが、422億円だった工事費が40億円あまり上昇しました。
なお、福井市でも同様に、再開発の工事が始まった後で、資材価格の高騰などの影響で建設工事費が5億円以上増加することが判明しました。
赤字は、発注した再開発組合が背負う必要があるため、ビルのデザインや用途を変更したとのことでした。
都内では、渋谷区や千代田区、港区などで再開発が進んでいます。都内のタワマンについては、以下が想定されている購入者です。
○パワーカップル(夫婦の年収が700万円~800万円以上、世帯年収が1,500万円以上ある夫婦)
○海外投資家
○富裕層
○地権者
JR亀戸駅からJR小岩駅までは都内ではあるものの、渋谷区や千代田区、港区ほど、海外や地方の富裕層への知名度は高くありません。そのため、総武線沿線のタワマンは、広い部屋と自然を求める準パワーカップルや、住み替えを希望する地元民ということになるのでしょうか。
| JR本八幡駅北口の高層ビル群 |
総武線の各駅の再開発の様子を見ていきましょう。
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亀戸駅
南口 ※再開発済
場所
東京都江東区亀戸6丁目
※敷地面積 22,989.26㎡
※サンストリート亀戸があった(2016年閉館)
※「駅から徒歩2分」とあるが、信号待ちなどあるので、もっとかかるという印象
竣工・オープン
プラウドタワー亀戸クロス 2022年
カメイドクロック 2022年4月
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| プラウドタワー亀戸クロスより |
プラウドタワー亀戸クロス 住宅(934戸) 地上25階、地下2階
カメイドクロック 商業施設(136店舗) 野村不動産グループ
平井駅
北口 平井五丁目駅前地区第一種市街地再開発事業
場所
東京都江戸川区平井5丁目65番
※敷地面積 7,000㎡(0.7ヘクタール)
※平井北口商店会があった?
※駅から徒歩2分
竣工
プラウドタワー平井 2024年11月
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| 平井五丁目駅前地区市街地再開発事業より |
商業施設、住宅(374戸) 地上29階、地下1階
※1~2階は商業施設や地域住民が利用できる集会室、3階に認可保育所など子育て施設
新小岩駅
南口 新小岩駅南口地区市街地再開発
場所
東京都葛飾区新小岩1丁目
※A街区930㎡、B街区4,440㎡
※ペデストリアンデッキで駅直結
竣工予定
A街区 2027年度
B街区 2032年度
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| 新小岩駅南口地区第一種市街地再開発事業より |
A街区
A-1棟 店舗・事務所 地上9階、地下1階
A-2棟 商業施設 地上11階、地下1階
B街区 商業施設、住宅(543戸) 地上39階、地下2階
小岩駅
北口 JR小岩駅北口地区第一種市街地再開発事業、交通広場
南口 南小岩七丁目地区第一種市街地再開発事業、南小岩七丁目西地区第一種市街地再開発事業、南小岩六丁目地区第一種市街地再開発事業
場所
東京都江戸川区南小岩6・7丁目、東京都江戸川区西小岩1丁目
※北口20,000㎡(2.0ヘクタール)、南口15,000㎡(1.5ヘクタール)+5,000㎡(0.5ヘクタール)+13,000㎡(1.3ヘクタール)
※駅から徒歩圏
竣工予定
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| プラウドタワー小岩フロントより |
JR小岩駅北口地区第一種市街地再開発事業 2030年3月
交通広場 2030年度
南小岩七丁目地区第一種市街地再開発事業 2030年度
46地区のほとんどは、地権者が再開発事業組合を作り、超高層のタワマンを建てて新たに生み出される床(保留床)を開発業者に売って、建設工事や既存家屋の除却、住民補償、調査設計などの事業費をまかなう仕組みをとっている。しかし、保留床の売却で事業費をまかなえる再開発事業は2地区で、他の44地区には事業費を補助する交付金などが投入されている。46地区を平均すると事業費全体の12%を税金に依存している。「税金依存率」が高い地区は①上板橋駅南口68%、②JR小岩駅北口(江戸川区)58%、③十条駅西口(北区)47%、④大山町クロスポイント周辺(板橋区)44%となっている。
市川駅
南口 京葉ガス市川工場跡地開発
場所
千葉県市川市市川南2丁目
※37,000㎡(3.7ヘクタール)
※駅から徒歩7分
竣工予定
リーフシティ市川 ザ・タワー 2026年
賃貸マンション
オウカス市川 2025年
リーフシティ市川 ザ・タワー 住宅(674戸) 地上29階、地下0階
賃貸マンション 住宅(235戸) 地上9階
オウカス市川 高齢者住宅(181戸) 地上10階
商業施設 イオンリテール
本八幡駅
北口 本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発
場所
千葉県市川市本八幡2丁目
※11,000㎡(1.1ヘクタール)
※ペデストリアンデッキで駅直結?(未定)
竣工予定
2030年度
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| 本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業についてより |
南棟 商業施設、住宅 地上44階、地下2階
北棟 商業施設、住宅 地上21階、地下2階
※戸数は北・南合わせて870戸
〈備考 先行した再開発〉
アクス本八幡(1997年竣工、地上9階地下2階、87戸)
本八幡キャピタルタワー(1999年竣工、地上24階地下2階、113戸)
プリームスクエア本八幡(2003年竣工、地上24階地下2階、124戸)
ガレリア・サーラ(2009年竣工、地上34階地下2階、250戸)
グランドターミナルタワー本八幡(2013年竣工、地上40階地下2階、465戸)
船橋駅
南口 西武船橋店跡地
場所
千葉県船橋市本町1丁目
※6,668.26 m²
※ペデストリアンデッキで駅直結
竣工予定
2028年
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| 本町1丁目特定街区(西武船橋店跡地)の都市計画変更に伴う説明会を開催しましたより |
住宅棟 住宅(677戸) 地上51階、地下1階
商業棟
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ここまで見てきてどうでしょうか、細かい説明はもちろん違うのですが、なんだかどれも似ていませんか?
再開発を行うことで管理費などが高くなり、再開発前にあった個人経営の店舗が減っていって、資本力のある大型のチェーン店しかテナントには入らないというケースは珍しくありません。
再開発が進むことで、「どの駅も風景が同じだ」「駅前の店はどこも同じだ」「総武線千葉方面は、どの駅で降りたのかわからなくて混乱する」ということのないようになればと思うのですが。
■参考資料
再開発はしたけれど 徹底検証・まちづくりの“落とし穴” 2023年11月21日(火)















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