市川大百科事典 こ 庚申塔 こうしんとう

 庚申塔 こうしんとう

 庚申信仰(こうしんしんこう)は、中国の道教がルーツの民間信仰。
 道教では、60日ごとにやって来る庚申(かのえさる)の夜、人間が眠ると三尸虫(さんしちゅう)が体から抜けて天に昇り、天帝にその人の罪を告げて命を縮めると考えられていた。この考え方が仏教と混ざって日本に入ってきて、さらに日本古来の宗教とも交じり合って庚申信仰となり、江戸時代に流行した。

 庚申の夜には、「講」というコミュニティの当番の家に集まり、般若心経を唱えて一夜を過していた。徐々に米や野菜、お金を持ち寄って、食べたり飲んだりして過ごす集まりになっていった。
 この集まりで庚申塔が建立されて、長寿や健康、家内安全などを祈った。

 庚申信仰の本尊である青面金剛(しょうめんこんごう)は、病魔・悪鬼を払うとされた。
 猿は庚申の神の使いで、見ざる・言わざる・聞かざるの三猿は、慎み深い深い生活をすれば、神の恵みを受けられると考えられていた。



千葉街道の歩道の青面金剛(しょうめんこんごう)

じゅんさい池の前にある青面金剛

市川市下貝塚2丁目33-9にある木戸口庚申塔




関連項目

森 真希 2022/06/10




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