自分の手で自然を変えていく人間が、"変わらぬもの"を求めることについて

 市川市真間5丁目近辺の台地が削り取られたこと、江戸川(放水路)と真間川は新たに掘られたものであることなどを、『クラナリ』では紹介してきました。

市川市真間5丁目近辺、台地を削り取って地形が変わっちゃった問題

 江戸川河川敷では工事が行われていて、「またここの風景も変わるのだろうな」と思いながら、その様子を眺めていました。



 残されている1本の木。

 私たち人間は、自然の風景を大きく変えていきながらも、何かを残しておこうとする心理も働いてしまうのではないでしょうか。

 その一つが樹木。どうやら昔から「私たちの目には見えない神々が地上に降りてくるための依代」と考えられてきたようです。依代とは神々にとっての目印であると同時に、神々が宿る対象ともされています。神社にご神木があるのは、このためなのですね。

 はかない人間の命に比べれば、樹木はとてつもなく長寿です。「樹齢400年」という木も珍しくありません。
 子どもの頃に見た木が、自分が年老いてからも変わらぬままの姿で立っている姿を見ることで、懐かしさや安らかさが得られるのでしょう。だから、木の周りには自然と人が集まっているのかもしれません。

トンボは神の使いと考えられていたようです


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