令和2年度国勢調査などを利用した「全国町字単位空き家率推定データ」で、推定空き家率が高い千葉県市川市内の町字トップ7
平成29年12月「市川市空家等対策計画」を、2026年「第二次市川市空家等対策計画」よりも重視する理由 で紹介したように、空き家調査には4つの方法があります。
●総務省の「住宅・土地統計調査(総務省統計局による標本調査。抽出した約340万の住戸・世帯を調査)」から推計
●現況調査 (目視)
●インフラ(水道や電気など)の調査: 水道栓や電気メーターなどの利用状況を確認
●市民通報
ここに総務省統計局による国勢調査は入っていないのですが、国勢調査の「小地域集計」を利用すると、町字別の住宅の建て方(一戸建、長屋建、共同住宅など)の世帯数や住宅数を確認できます。
空き家には世帯がないため、住宅数よりも世帯数が少ない地域は空き家が多いことになります。
そんな国勢調査などのデータと、愛知県豊田市の現況調査 (目視)を利用した「全国町字単位空き家率推定データ」を、マイクロベース株式会社が2026(令和8)年7月14日に無償公開していました。
○全国町字単位空き家率推定データ(オープンデータ)を無償公開します
このデータを取り込んだOH3(open-hinata3)で、千葉県市川市内の空き家率を見ていきました。
○OH3(open-hinata3)
推定空き家率が高い千葉県市川市内の町字トップ7
町字 推定空き家率
柏井町4丁目 11.2%
鬼高4丁目 3.4%
行徳駅前1丁目 3.0%
加藤新田 2.6%
国府台1丁目 2.5%
堀之内5丁目 2.3%
妙典5丁目 2.3%
市川市が発表している「市川市空家等対策計画」だと、町字ではなく地区で空き家率を示しています。
また、2026年「第二次市川市空家等対策計画」では、「空家(R8.3.31時点で市が通報等により把握している空家)」、つまり市民が「うちの近所に空き家がある」などと市役所に通報した数がベースのため、個人的には信用できません(通報することが好きな人とそうでない人がいるので、通報することが好きな人が多い地域では空き家数が多くなりがちだから)。
そのようなわけで、データは古いのですが、水道の閉栓で調査した結果が掲載されている平成29年12月「市川市空家等対策計画」と比較してみました。
○平成29年12月「市川市空家等対策計画」https://www.city.ichikawa.lg.jp/uploaded/attachment/16424.pdf
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| 出典:平成29年12月「市川市空家等対策計画」 |
すると、柏井町4丁目を含む「市川市空家等対策計画」での「④大柏」、行徳駅前1丁目を含む「⑮南行徳第2」、加藤新田を含む「⑬行徳」の空き家率が低いことになっています。
データの開きについては、いくつかの理由が考えられます。
●調査時期が異なるから
●同じエリアに含まれる別の町字の空き家率が低いから
●「全国町字単位空き家率推定データ」が、市川市においては、実際の空き家率とずれているから
オープンデータのみで作成している都合上、限られたデータで作成されているため、あくまで参考値として加えています。
「あくまでも参考値」ではありますが、農家が多い印象の柏井町4丁目、東京メトロ行徳駅から近い行徳駅前1丁目で、空き家率が高かったのはかなり興味深い結果でした。「古くからの住宅密集地で、ゴチャゴチャと入り組んで家が建てられている地域に空き家が多い」という思い込みがあったからです。
クラナリは「成熟のフロントランナー国府台」として、国府台だけを注目して空き家の状況を調べるために歩き回るなどしていたのですが、ずれていたのかもしれません。
ぜひとも、推定空き家率が高い千葉県市川市内の町字トップ7で、水道の閉栓で空き家調査を行ってもらいたいものです。
■主な参考資料
令和5年住宅・土地統計調査の標本抽出方法及び結果の推定方法
全国町字単位空き家率推定データ(オープンデータ)を無償公開します
豊田市の空き家調査結果データ(外観調査)を目的変数とし、国勢調査などのオープンデータ(人口統計等)を説明変数として結合した学習用データセットを作成
目的変数:「予測したい値」や「原因を受けて変化した結果」を表す変数→数式 y = α x + β のグラフでは y
説明変数:原因となる変数→数式 y = α x + β のグラフではx
本データは推定値であり、現地調査などの既存の空き家調査方法を代替するものではありません。調査や計画、施策検討における設計や優先順位の用途でのご利用を想定しています。本試みは試験的に行ったものであり、本データを活用したことによって生じたいかなる損害についても、当社は責任を負いかねます。試験開発中のため、誤った推計が含まれてしまっている可能性があります。特に工場地域や商業地などの非居住地や、密集地では国勢調査の人口統計などで説明しづらく、推計精度が低い傾向にあります。本データは、豊田市の空き家調査結果データ(主に戸建を対象とした外観調査)をもとに、国勢調査などのオープンデータを説明変数として学習・推定した結果です。住宅土地統計における空き家の定義・推計方法とは異なるため、住宅土地統計とは整合しておりません。基本的には国勢調査の人口統計等の統計情報を用いて推計しているため、建物の老朽度や利用実態、物理的な状態(損傷状況等)は直接には考慮されていません。本データには空家率というカラムが入っています。本来、空き家率は「空家数 / 住宅数」となることが望ましいですが、本データ内にある空家率は 「推計空家数 / 世帯数」 となっている関係で、一般的な空き家率とはなっておらず、都市部の住宅地ほど空き家率が低く表示されがちとなっています。オープンデータのみで作成している都合上、限られたデータで作成されているため、あくまで参考値として加えています。
「空き家数3D(町字単位・令和2年度推計)」を表示しています。Open Hinata 3 は全国の地番図・登記所地図を無料で公開しています。OH3(open-hinata3)です。⭐️空き家数3D(町字単位・令和2年度推計)を追加しました。https://oh3lab.jp/oh3/?s=DH8i7Pu柱の高さ=推定空き家数、色=空き家率。率は低くても数の多い都市部が見えます。クリックで空き家率・推定空き家数を表示出典:全国町字単位空き家率推定データ(マイクロベース株式会社/CC BY-ND 4.0)http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000122452.html#openhinata3 #OH3



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