だったら市川市のどこで湧き水が出ているのか問題 その6 生産緑地地区と湧き水

無人販売所


 都市部の農地は、野菜や果物といった食料を栽培するだけでなく、緑地(緑のある風景)を守り、火災の延焼を防ぐなど、さまざまな機能を持っています。こうした農地などを計画的に維持していくために、都市計画法に基づいてできたのが生産緑地地区制度です。生産緑地地区は、市長村長が指定します。

 千葉県市川市内で、生産緑地地区が多いのは下総台地とその周辺で、宮久保4・6丁目もその一つです。
 2022(令和4)年のデータでは、下総台地の南縁にある3つの台地(国分台と曽谷台、柏井台)を比較して、曽谷台・柏井台が国分台よりもはるかに生産緑地地区の面積が多いという印象。
市川市北部の生産緑地地区 出典:市川都市計画生産緑地地区における特定生産緑地の指定について (諮問)|市川市、一部改変


 生産緑地地区の面積の差が、湧き水に影響しているのではないかと考えました。
 生産緑地は畑や田んぼなので、アスファルトで舗装された道路や住宅地と比べて、雨水をとどめておく力が高いといえます。

 東京都心では、2026(令和8)年8月27日から10月2日まで、37日連続の降雨を記録しました。加えて、令和8年8月千葉豪雨(8月13~14日)と台風25号(9月21日)では大雨が降りました。
 雨水が生産緑地の土壌である程度蓄えられていて、それが重力に従ってゆっくりと下へ移動し、水を浸透させない層で留められて、10月末の今、土から流れ出しているのが湧き水ではないかと。
 
 そのような考えのもと、宮久保4・6丁目を歩き回ってみました。地図を見たり数値を確かめたりしていた段階では「へぇ、そうなんだ」という程度でしたが、実際に歩き回ると「おぉ、ワイルド・ロード!」という箇所がいくつかありました。

ワイルド・ロード1 所願寺の横

 Googleマップだと、それほど細い道には見えません。
出典:Googleマップ、一部改変

 しかし実際は、ワイルド。


 木の根がむき出しです。
 果敢にもトラックがこの道に入ってきて、避けるのに大変でした。

 どうやら中学生の通学路のようです。毎日、ワイルドな体験をしているに違いありません。
脇道1

脇道2




ワイルド・ロード2 高円寺の横

 Googleマップでも、細く曲がった道だとわかります。

 実際は、急な坂。下っているときに後ろから自転車が来て、焦りました。
 ちなみに、この地域は電動自転車の普及率が高い印象。
台地面から撮影(ここから先が急な下り坂)

 崖の下では、湧き水が高頻度で見られました。撮影したのは2026(令和8)年10月27日で、前日には雨が降ったものの、この日にはJR市川駅・JR本八幡駅周辺の道路は乾燥していました。
 そしてもちろん、宮久保4・6丁目のすべての地域で水が湧いているわけではありません。




 土地の保水力は、 森林 > 田 > 畑 > 住宅地 の順に小さくなります。個人的には、緑地を残しておいてほしいと思っています。

 雨水がゆっくりと湧き出している宮久保は、ちょっとレトロな雰囲気も味わえる場所でもありました。
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