「東京湾直下地震」はどこへ消えた?

 市川市地震被害想定調査 総合報告書(令和6年3月)を眺めていたら、「東京湾直下地震」というワードが登場しました。

そういえば、最近「東京湾直下地震」というワードを見かけないような……

 試しに「東京湾直下地震」でGoogle検索すると、なぜか首都直下地震がヒットします。

「東京湾直下地震」はどこへ消えた?

 ネット検索は無理と判断し、資料を当たったところ、2016(平成28)年5月に文部科学省などが発表した報告書に、1カ所、「東京湾直下地震」が登場しました。

 現在、Google検索でヒットする首都直下地震については、東京都が震源の地震というわけではありません。東京都、茨城県、千葉県、埼玉県、神奈川県、山梨県を含む南関東地域のどこかを震源として起こるマグニチュード7クラスの大規模な内陸直下型地震です。
 なお「直下型地震」は、「ゲリラ豪雨」と似ていて、マスコミで使われて広まった言葉なのだそうです。私たちの生活圏の近くに震源があるため、真下(直下)から強い揺れが襲います。揺れがジワジワと大きくなるのではなく、突然ドンと発生します。

地震学において「直下型地震」の明確な定義はありませんが、内陸で発生する浅い地震で被害をもたらすものを「直下型地震」と呼ぶことが多いようです。


 首都直下地震は、今後30年以内に70%程度の確率で発生すると考えられています。日本の中でも人口密集地で、都市機能のダメージが大きいと推定されていました。

 一方、東京湾直下地震は、2013(平成25)年に中央防災会議の首都直下地震対策検討ワーキンググループが、フィリピン海プレート内の地震として選んだ10の地震の中の一つでした。この中央防災会議については、1961(昭和36)年に制定された災害対策基本法に基づいて内閣府に設置されました。


 2025(令和7)年に2013(平成25)年の発表が見直されていますが、「東京湾直下地震」というワードは再掲されていました。
出典:首都直下地震モデル・被害想定手法検討会地震モデル 報告書図表集、一部改変


 いつもどおり、結果に行きつくまでに長くなりましたが、「東京湾直下」というワードはあるものの、検索には引っかからないことがわかりました。

■主な参考資料
首都直下地震対策検討ワーキンググループ

なゐふる№31 2002年5月

過去の首都直下地震対策について
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