前略、道の下より ~上水道・下水道・排水路と道路陥没
私たちが歩いている道路の下には、上水道と下水道という、水の道が通っています。公道の場合、新しい管を埋めたり、掘り返して修理したりする工事がしやすいというのも、道の下に道を作る理由の一つです。上水道・下水道のほか、ガス管も地中を走っています。
近年では、道路が陥没する事故が発生しています。国土交通省が発表した令和4年度の事故の件数と原因を見ると、道路排水施設や下水道、上水道など、水が道路陥没に関係している割合が多いことがわかります。
側溝などの道路排水施設については、「水は低きに流れる」ので道路より低いところに設置されます。施設が劣化したり、地震が起こったりすると、破壊されて道路陥没を招くことがあります。
読売新聞では、国土交通省が発表した2023年度と2024年度の全国の道路陥没の資料をもとに、デジタルマップを作成しました。デジタルマップを見ると、市川市については国道14号とその周辺で、道路陥没が発生していることがわかります。
■読売新聞 全国の道路陥没
交通量の多い道路や大型トラックなどが頻繁に通行する道路の場合と、地盤に振動が伝わることで道路が陥没しやすくなります。
市川市の場合は、江戸川第二終末処理場に接続する口径2メートル以上の下水道が、松戸街道(県道1号)と産業道路(県道179号)、新浜通り(県道179号)などの下を通っています。口径の大きい下水道については、令和7年1月28日に埼玉県八潮市において下水道管の破損に起因すると考えられる道路陥没の後、千葉県で点検が行われました。その際に異状は確認されていません。
■下水道管路施設に対する緊急点検及び路上からの空洞調査について
道路陥没の原因となる路面下の空洞には、次の4つの因子があります。
○地質(土の種類で、砂だと空洞化しやすい)
○下水道の排除方式(汚水と雨水を別々の管で運ぶ「分流式」と、1本の管でまとめて運ぶ「合流式」の2種類で、合流式のほうが管が腐食しやすい)
○下水管から各家庭などにつながる取付管の数(取付管が多いと空洞化しやすい)
○地下水位の高さ(浅いところを地下水が流れていると空洞化しやすい)
市川市内で、下水道布設工事が早く進んだところでは、住宅密集地で、合流式であることも珍しくありません。
私たちは、なかなか地中のことまで考えが及ばないのですが、道路陥没というリスクとともに生活しています。高度成長期に整備されたインフラの老朽化が進む今、再整備のコストも考慮する必要がありそうです。
■主な参考資料
路面陥没の実態・メカニズムとその対策
道路管理者をはじめとする他の管理者とのリスク情報の共有等のあり方について
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sewerage/content/001872820.pdf
https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/ijikanri/pdf/r2-r4kanbotu.pdf
https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/ijikanri/pdf/r2-r4kanbotu.pdf
道路陥没事故から考えるまちづくり
「藤沢市空洞ポテンシャルマップ」とは
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