ショップス市川前の道路冠水風景を生成AIで作った画像がXにアップされていた件について
大雨のときに、主にSNSを利用して道路冠水などの情報を集めてきたのですが、「そこまでしてインプ稼ぎ(インプレッション稼ぎ)したいのか……」とあきれるケースに遭遇しました。
インプ稼ぎとは、SNSで、自分の投稿や返信が画面に表示された回数(インプレッション数)を意図的に増やすことです。
派手に道路が冠水している様子を撮影した画像や動画は、インパクトが強いためか、表示回数が増えます。それで、他人が撮影した動画を貼り付けて投稿する例が少なくないのです。「またインプ稼ぎか。やれやれ……」と思っていたのですが、2026(平成8)年9月21日の台風ではショップス市川前を生成AIで作ったフェイク画像がXにアップされていたのです。
なお、Xの広告収益配分プログラムで、収益を得るのは難しいとされています。
○X(旧Twitter)収益化は儲からない?広告収益の代替案を5つ紹介
そのため、インプ稼ぎの動機については、単にお金が欲しいだけでなく、「注目を浴びたい」「認められたい」といった欲求も関係しているのでしょう。
市川みらいアーカイブを運営する上で、AI利用によるフェイクの混入には注意を払ってきました。アーカイブを作成する際、偽情報を取り込んでしまうと、信頼性が大きく損なわれるからです。もちろん、偽情報を完全に排除はできないため、「これは間違っていた」と気づいた段階で、人力で更新する作業も行っています。
生成AIが簡単に使えるようになったことで一次資料の探索を怠ることや、合成・加工素材が本物の一次資料に紛れ込んでしまうリスクなどがあることを指摘しています。人がつくるものにも、アーカイブ資料にもバイアスはありますが、それがどのような背景をもつものか、どこに問題があるか、検証することができます。これに対して、生成AIは、ブラックボックスなのです。いくつかの言葉をインプットすると、映像や音声ができてくる。その映像や音声がどうやって作られたのか、何をもとに作られたのかを知る方法がありません。同じ言葉を使っても違うものが出てくる場合もあります。つまり検証が不可能であるということです。制作者が人間の場合には、誰がどのような選択をしたのか、その持つ意味は何かということを探ることができますが、生成AIでは探りようがないのです。
また、AI利用の問題として、"大噓をつく"ほか、情報が古い、著作権に抵触するリスクが高いといった点も指摘されています。
生成AIを使ううえで最大の問題は、平気で"大噓をつく"ことだ。存在しない場所の紹介や間違った歴史の解説などを自信満々に回答してくることがある。「情報が古い」という話もある。生成AI が生成した文章や画像が過去の著作物と類似している場合、著作権の問題になりかねない。
「注目を浴びたい」「認められたい」は社会的欲求で、老若男女問わず持つものです。また、生成AIは現在は身近な存在であるため、今後は利用の幅が広がってくるのは間違いないでしょう。
アーカイブ作成においては、真偽を細かく確かめる労力が一層求められることになります。
そんなこともあって、つい言いたくもなるのです。
お金も稼げないし、それほど注目も浴びないから、災害時に生成AIでフェイク画像を作るのはやめましょうね

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