江戸川の干潟化と「ニュー妙見島」の消滅
1日に2回、干出と水没を繰り返す平らな砂泥地のことを「干潟」と呼びます
「ニュー妙見島」の消滅 について、先日報告しました。川底の土砂を取り除く浚渫(しゅんせつ)が行われた可能性も考えたのですが、その可能性がなさそうだとわかりました。
どうやら、ニュー妙見島周辺の干潟化が進んで、高低差がなくなったために、「島」には見えにくくなっているようです。
2022年4月19日撮影 |
2022年4月19日は、東京湾は中潮で、写真は干潮から2時間後のニュー妙見島周辺の様子です。写真では不鮮明ですが、シラサギが歩いていました。
つまり、水で覆われているところも、かなり浅いということです。
川が運ぶ土砂で、三番瀬は豊かな漁場なのだと、過去に聞いていました。
市川産! 豊かな東京湾の恵みを蓄えた海苔の直売は6月30日まで ~福田海苔店
https://life-livelihood.blogspot.com/2019/06/630.html
ただ、江戸川の川底に土砂がたまってしまうと、洪水のリスクが高まるかもしれません。近年ではゲリラ豪雨も頻発していて、「排水ポンプで江戸川に水を流していたら、逆に江戸川の下流で洪水が発生」という事態が起こることもあるでしょう。
調べたところ、国土交通省の河川事務所が、浚渫作業を行っているようです。
https://twitter.com/mlit_arakawa_ka/status/1441261646668656643?lang=bg |
浚渫はやり方によって費用が変わることから、会計検査院が浚渫工事費の積算を適切に行うように、国土交通大臣に処置を求めたというデータもヒットしました。
https://report.jbaudit.go.jp/org/h23/2011-h23-0583-0.htm
浚渫は別名「川浚え(かわざらえ)」で、どうやら江戸時代から行われてきたようです。1821(天保2)年に、大阪府の安治川で実施された「天保の大浚え(安治川の川浚え)」が有名とのこと。
https://www.to-gisi.com/magazine/41/doc06.pdf
https://www.sitech-japan.com/stj/column/column02.html
この様子は天保の大浚えと言われ 大変なお祭り騒ぎだった。大坂中から集まった人足が揃いの衣装を着て 五百艘もの舟が一列に並び土砂を浚う。圧巻だ。
https://twitter.com/Yamazaki_susumu/status/422624572731441152
浚渫をお祭り騒ぎでやってしまうというところが、何だか楽しそうに思えます。市川市も町のイベントとして「江戸川大浚え」などできると、川の保全にもよさそうです。とはいえ、どこの管轄、誰の責任など、ハードルが非常に高そうですが。
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