市川産! 豊かな東京湾の恵みを蓄えた海苔の直売は6月30日まで ~福田海苔店



 「東京湾はとても豊かな海で、食材の宝庫なんですよ」
 そう教えてくれたのが、福田海苔店の福田武司さん。海苔も東京湾の恵みの一つです。

福田武司さん
6月の直売の案内

 江戸時代に徳川家康が行徳の塩の生産を奨励したのですが、その後、大津波で塩田が被害を受けてしまい、代替として海苔漁が始まったのだそうです。

 福田さんのお父さんの由松さんも、海苔漁や三番瀬でのアサリ漁を行う漁師でした。
 海苔漁には「潜水艦」と呼ばれる漁船が使われています。海苔の付いた網の下をくぐりながら、高速で回転するカッターで海苔を摘み取っていくのです。
 「この潜水艦を開発したのが、親父なんです」と福田さん。

 実は福田さん、旅行会社に就職していたとのこと。最初は由松さんの跡を継ぐ気はなかったようですね。
 「サラリーマン生活を12年ぐらいやっていたんですけど、飽きちゃって(笑)。それに、市川に住んでいる人も、東京湾で獲れる海苔のおいしさを知らないんですよ。地元のよさをもっと伝えたくなりましたね」

 店内にはさまざまな資料が置かれ、福田さんが滑らかに説明してくれます。なるほど、旅行会社で添乗員をやっていた経験が、ここで生かされているんですね。

福田さんはマンガにも登場!

東京湾と海苔漁に関する資料がたくさん!

 昭和中期には生活排水などで市川の川も汚されていましたが、昭和40~50年代に下水道が整備され、清流が復活しています。
 川の水が流れ込む東京湾も、日本テレビ系の「ザ!鉄腕!DASH!!」で紹介されているように、かつての美しく豊かな海へと姿を変えました。
 それを象徴するような出来事があったと、福田さんは言います。
 「40年ぶりに、イボキサゴが見つかったんですよ」

 イボキサゴは1円玉より小さな巻貝。福田さんによると、イボキサゴは縄文時代に食用されていて、貝塚にその貝殻が含まれているのだそうです。昔は肥料にも使われていて、畑の中に貝殻が混じっていることがあるとのこと。
 そんなイボキサゴが三番瀬で見つかったことは、東京湾の水質が改善した証拠といえます。
イボキサゴ


 現在、市川で海苔漁を行っているのは5軒。お父さんの由松さんの時代の5分の1に減ってしまいました。伝統の味を守っていってほしいですね。

 海苔の収穫は11月から3月ぐらいまで。福田海苔店での直売は7月からお休みで、12月に再開する予定だそうです。
 「11月に摘んだ新海苔は風味が違いますよ」
 ああ、今から楽しみです。

 なお、福田海苔店の商品は、岩沢青果店と酒壱番で取り扱われています。
〇岩沢青果店
千葉県市川市原木2-2-1
〇お酒の専門店 酒壱番
千葉県市川市鬼高3-15-5

 加えて、11月3日(日・祝)に開催される市川市民まつりに出店予定とのことでした。会場は大洲防災公園です。


さまざまなラインナップにワクワク

 今回の直売ではおにぎり海苔と海苔の佃煮を購入。ちょうど市川のトマトがあったので、コラボレーションさせて、アランチャ・ドレッシングもかけました。
レシピは本文末尾

 そして海苔の佃煮。ふたを開けた瞬間に、ふわーと磯の香りが広がって、これだけでご飯が食べられそうです。もちろん、ご飯に載せて食べるわけですが……

 とろ~りと滑らか。海苔そのものの甘み。やっぱり子どもから隠しておかなくちゃ、もったいない!


■福田海苔店へのアクセス
福田海苔店のホームページを参照してください。
福田海苔店
千葉県市川市原木4-11-1
http://www.fukudanoriten.ecweb.jp/?fbclid=IwAR2-kFNJwU-nPHiIMTh2RtIW7uhxIGB5HqK0nar84NlbEjU4BRbAPGFNgEw
のぼり旗が目印





■市川産 海苔&トマトコラボレシピ
だるい梅雨の時期に、火を使わずさっと作れるレシピです。たんぱく質、ミネラル、リコピン、ビタミンを含むため、夏バテ予防のほか、低糖質でダイエットにもピッタリの一品。

[材料]1食分
おむすび海苔 1/4枚
トマト 小1個
納豆 1パック
豆腐 1/4パック
大葉 少々
アランチャオリジナルドレッシング 適宜

1 トマトと、水切りした豆腐をさいの目に切る
2 納豆に、1のトマトと豆腐を混ぜる
3 2を器に盛り、ちぎった海苔と大葉を載せる

食べるときは、手巻きずしの要領で、おむすび海苔に載せてから巻く。好みでゴマ油やラー油を少々垂らしてもよい。
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