【千葉の辺境でローカルメディアを考えるワークショップ0515】資料1

  ローカルメディアを訳せば「地元の情報媒体」。以前は広報紙やフリーペーパーなど紙を使ったものが主流ですが、現在はネットが占める割合が高くなっています。過去20年のメディアの変遷については、以下に書きました。


 【千葉の辺境でローカルメディアを考えるワークショップ0515】を主宰する『クラナリ』の編集人は、現在も商業出版の書籍編集やライティングを行いながら、リトルプレスではたった1人で企画立案・ライティング・撮影・図版作成・デザインに携わっていました。


 『クラナリ 0』の制作費用を、商業雑誌の原稿料支払基準で計算したところ、表紙・目次・本文デザイン料、編集料、ライター原稿料、写真原稿料、校正料、印刷製本費などをすべて含めて、891070円。100部刷っているので、1部当たり約8910円のコストがかかっているという計算になりました。費用対効果など考えていたらばかばかしくて、リトルプレスの雑誌なんて作れないということですね。


 ではWebはどうかというと、レッドオーシャンで、やはり大変な状況です。

 『クラナリ』の編集人はおよそ20年もの間、休みを挟みつつもサイトを運営してきました(『クラナリ』については4年目)。振り返って感じるのは、「ローカルメディアで利益を上げようとすると、つらい思いをする」ということ。

□ローカルメディア運営でつらい思いをする3つの理由
https://life-livelihood.blogspot.com/2021/01/3.html

 ローカルメディアに取り組む意義は、どこにあるのでしょうか?


 大手の商業メディアからでは、「わからない」「難しい」などの理由で排除されている話題は少なくありません。

 読者や視聴者からの反響が少なければ、自分たちの首を絞めることにつながるからです。


 ただ、「わかる」情報ばかりが発信されていると、どこを見ても、何を見ても、同じことの焼き直しという状況になってしまいます。


 それは大手の商業メディアだけでなく、個人が発信している情報にも当てはまります。

 一市民が得られる情報など、たかが知れています。そのため、「焼き直しせざるを得ない」というのが実情ではないでしょうか。


 さらに一市民の活動は、私人としての生活範囲や視点からなかなか脱することができません。
 限界があるのです。

 また、9年後の2030年には、日本で以下の現象が起こると推測されています。

○働き手である若い世代が少なくなる→GDP低下→税収不足→国・地方公共団体の財政悪化→社会保障サービスの縮小
○働き手である若い世代が少なくなる→年金システムの破たん
○後期高齢者の増加→医療・介護施設の不足→家庭への負担増
○人口減少による地価の下落(土地余り)→便利な東京都心に人口集中→地方の空洞化(市川など千葉の辺境でも可能性あり)


 以上を踏まえて、今、千葉の辺境でローカルメディアについて考えるポイントは、以下の3点です。

(1)どのように地域性に紐づけられているのか
(2)主役は誰・なになのか
(3)どのような写真やイラストと文章を使うのか


 ローカルメディアはコミュニケーションの手段の一つ。ですから、自分や自分の友達にだけ伝わればいいというものではなく、多くの人に理解されやすい形に洗練させていく必要があります。

 コロナ禍で、人とモノも時間も分散させるという価値の逆転が起こっている今、ローカルメディアのあり方もどう変わっているのかについて、ワークショップでは話し合っていきましょう。



【千葉の辺境でローカルメディアを考えるワークショップ】

■内容

1:対比
 ビフォーコロナ⇔ウィズコロナ
2:コンテンツ作り
 「新しい日常」でコンテンツや表現はどう変わっていくのか

■日時

2021年5月15日(土)14:00~16:00
※感染症その他の状況で変更する可能性もあります

■場所

コミュニティスペースgate.土間リビング





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