「とにかくお金さえ儲かればいい」とルールを無視する姿勢は、信用を第一とする生業とは大きく反する

2018年5月1日付、朝日新聞デジタル版に「医療機関、ウェブにも広告規制 患者の体験談も禁止へ」という記事が出ました。


患者の体験談については、掲載目的が「広告」か「報道」かで線引きが異なります。
主に法的に問題になるのは、美容整形や美容外科、エステサロンなどの広告で「最高の技術」「安全」などと誇張したり医学的にあり得ない(どんな治療にもリスクは伴うのが現実)内容を述べたりして、利用者を混乱させるケースです。
それから「一流のもみだし技術だけでウエスト10センチ減」と広告で書いているのに、実際は厳しい食事制限を課すなど、虚偽の内容もアウト。

単行本や雑誌などは基本的に「報道」と見なされ、医療法の適用にならず、体験談の掲載は問題ありません。

しかし、例えば医師である著者が糖質制限の効果を強調した単行本を刊行し、糖質制限のサプリメントや食品(そのようなものが存在するかわかりませんが)を著者のクリニックやサイトなどで販売している場合、「バイブル商法」と見なされる危険性があります。
著者自身ではなくても、親戚縁者がサプリメントや食品などを取り扱っていたら、週刊誌などでたたかれる可能性はあります。
自分の金もうけのために単行本や雑誌を利用しているのなら、もはや報道ではありません。

ある大学名誉教授が、知り合いが販売するサプリメントの広告で、医学的根拠のない効果効能をコメントし、薬事法(現在は薬機法)違反で書類送検されました。

「診療」「保証」といった言葉を使うときには免許と根拠が必要 で書きましたが、私たち、消費者を守るために法律も改正されています。

「とにかく健康食品を売りさばいて、お金さえ儲かればいい」「医師免許はないけど、格上に見えるように『メディカル』『診療』といった言葉を使っちゃおう」などといった考えの持ち主に私は多数会ってきましたが、こうした考え方は地元での信用を第一とする生業とは大きく反することを強調しておきます。
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