【コミュニティづくり入門】コミュニティができた結果として、生業が見つかるという間接的なアプローチ

 以前の記事「【コミュニティづくり入門】コミュニティづくりの仕組みを取材したい」で、市川で暮らしと生業をつくるアプローチについて検討しました。

 その後、いろいろな方にお話をお聞きして、「コミュニティができた結果として、生業が見つかるという間接的なアプローチ」が多くのケースに当てはまっているという結論に至りました。

 東京では「まず企画ありき」という直接的なアプローチが目立っていたのですが、すぐ隣でも市川は異なるという印象です。
 資格や免許、輝かしい経歴よりも、コミュニティとどのようにかかわってきたのかが、暮らしと生業には大きく影響するようです。

 コミュニティについてもは、「市川」という地域でつながる以外に、「ハンドメイド」「街歩き」「狛犬」など興味・関心で結びつくケースがあります。
 そして、コミュニティごとにローカルルールが存在するのかもしれません。部外者が「正しさ」「正義」「賢さ」などを振りかざして、土足で踏み込んではいけない場ではないでしょうか。



 ところで、コミュニティカフェ「おもちゃ図書館Cafe Santa」オーナーの西宮敬子さんは、Cafe Santaをオープンさせる前の約9年間、さまざまな場所でおもちゃ図書館を月1~2回のペースで開催させていました。そのほか、ボランティア活動も行っていたと聞いています。


 今年2月に始まったばかりのローカルフェス「Have A Good Day Motoyawata」が大盛況なのも、いちかわ手づくり市実行委員会としてのおよそ8年にわたる活動の結果だといえそうです。
 さらに、いちかわ手づくり市実行委員会代表の宮川はるみさんについては、この委員会が始まる前から、市内で活動されていたようです。

○【当日レポート】「Have A Good Day Motoyawata」まぶしい快晴! もう始まっています

〇イチカワチクチクカタカタワイワイ市 始まりの物語
https://life-livelihood.blogspot.com/2019/05/blog-post_17.html

 コミュニティカフェやローカルフェス、あるいは起業など、華々しい部分ばかりが目立ってしまうのですが、その前には長い長い助走期間があったということです。
 助走期間中に、ゆっくりとコミュニティが形成されていたわけです。

 今はTwitterやInstagramなどのSNSが流行していますが、「バズる」よりもコミュニティを大切にすることのほうが市川で暮らしと生業をつくるうえで役立つのではないでしょうか。
 だからといって、地域的にも、興味・関心の面でも、ほとんどつながりがないのに、「生業をつくるため」「仕事のため」という目的だけでコミュニティに参加するのは本末転倒。
 じっくりと腰を据えて、同じ思いを持つ人を見つけて、コミュニティを育てていきたいですね。


※『クラナリ』紙版では、現在、「コミュニティづくり入門」と「ローカルフェスのつくり方」の2号を同時進行で制作しています。理由の一つは特集内で、記事にタイムラグが生じてしまっているからです。できるだけタイムラグを縮めたいと思っておりますので、撮影・原稿校正へのご協力をどうかよろしくお願いいたします。
Powered by Blogger.