「チリツモ式」読書感想文作成術 実践例
作文が壊滅的な我が子に、読書感想文を書かせる。これはもう、大人の宿題ですね。
「チリツモ式」読書感想文作成術の実践例を、ここでは紹介します。かなりの長文です。【ミッション】子どもの読書感想文の目標を確認しよう
私がアンケート用紙を手書きで作って、子どもに記入してもらう形式にしました。
結果、予想どおり、「とにかく終わらせたい」という答え。
【ミッション】子どもの好みや趣味について話し合おう
好みや趣味の段階になって、「え~! わかんない!」という驚きの回答。
自分の好きなことがわからないって、いったい!!
私から「ほら、テレビで見ていいなあと思う人とかいるでしょ? 菜々緒のことは好きって言っていたじゃない?」と話を振ったところ、記入したのはこれ↓
好きな遊びは「ゲーム」だし、好きな場所は「ふとん、和室、たろべ(夏に行った旅館の名前)」。
やりたいことはわからない。ぐじゃぐじゃぐじゃ……
これでは、とてもじゃないけれども本を選べません!
ということで、図書館に行って、子どもが好きな本を探すことにしました。
図書館で最初に目に入ったのが、あの学研のひみつシリーズの『いなり寿司のひみつ』。
https://kids.gakken.co.jp/himitsu/137/
子どもは吸い寄せられるように本に近づいて、読み始めました。
「よし、この本だ!」と思った私は、子どもに『いなり寿司のひみつ』で読書感想文を書くことを提案しました。
すると「これ、マンガだよ~」と子ども。
先生に褒められても褒められなくてもいいのならば、マンガで読書感想文を書いてもかまいません。
「大丈夫だよ、ここに『日本PTA全国協議会推薦』って書いてあるじゃない! PTAが推薦しているんだから」と私。
それにしても、すごいですね、ひみつシリーズ。
いなり寿司で1冊の本を作るとは!
私もぱらぱらと見ると、いなり寿司は全国で味も形も違うと紹介されていて、「へぇ~」と引き込まれました。
そういえば、福岡の実家ではいなり寿司は三角。東京のような俵型ではありませんでした。
実におもしろい!
「こんなにエッジが効いている本、いいじゃない」などとヒソヒソ話しながらカウンターで借りる手続きをしていたら、担当の人がくすっと笑っていました。
***
作文教室で散々伝えてきた「メモの取り方」。
教室では、「メモの取り方」を説明した文書をホワイトボードの下に貼っていました。
■メモのポイント
○使わなくなったノートの余りページやプリント・チラシの裏など、あまり価値のない紙にメモを取る
○消しゴムを使わない(間違えたら線で消す)
○自分が後で読める程度に、汚い字でメモを取る
○自分が大事だと思ったことは大きな字で書く
○余白を作る(余白は、後でメモを整理するときに必要なスペース)
○清書する文章が縦書きなら縦書きで、横書きなら横書きでメモを取る
○描くのが苦手でなければ、絵やグラフも描く
○→、=といった記号を使う
■読書感想文を書くときの追加事項
○いつ、どこで、だれが、なにを、どのように、どうして行ったかをメモする
○本には書かれていないことをメモする(本を読んだときの気持ちや思いついたこと)
付箋の貼り方も要注意。
貼る行為自体に達成感を得ているような子どももいます(実は、ライターにもそんな人がいました)。
しかし、付箋を大量に貼ると、どこが大事な箇所なのかわかりません(ポイントがずれた原稿になりがちで、こちらから依頼する機会が減っていきました)。
さらに、「本を読んで驚いたところや、興味を持ったところに付箋を貼ろうね」と子どもに声をかけても、私の本意が伝わらないかもしれません。
例えば、話の筋とは無関係に登場人物が驚いたシーン。どうやら子どもは登場人物に共感してしまうのか、つい付箋を貼るようなのです。
私が付箋を貼ったページを開いて、「どうしてここに貼ったの?」と尋ねると「う~ん、よくわからない」という返事。
「驚く」という感覚が読んでいる自分のものなのか、登場人物のものなのか、よくわからなくなって混乱しているのかな……などと私も混乱しています。
原 因はさておき、こうしたケースでは、私も本を読んでおいて、子どもと一緒に本の内容を話し合いながら付箋を貼り直してもらいます。
教室では、「メモの取り方」を説明した文書をホワイトボードの下に貼っていました。
■メモのポイント
○使わなくなったノートの余りページやプリント・チラシの裏など、あまり価値のない紙にメモを取る
○消しゴムを使わない(間違えたら線で消す)
○自分が後で読める程度に、汚い字でメモを取る
○自分が大事だと思ったことは大きな字で書く
○余白を作る(余白は、後でメモを整理するときに必要なスペース)
○清書する文章が縦書きなら縦書きで、横書きなら横書きでメモを取る
○描くのが苦手でなければ、絵やグラフも描く
○→、=といった記号を使う
■読書感想文を書くときの追加事項
○いつ、どこで、だれが、なにを、どのように、どうして行ったかをメモする
○本には書かれていないことをメモする(本を読んだときの気持ちや思いついたこと)
付箋の貼り方も要注意。
貼る行為自体に達成感を得ているような子どももいます(実は、ライターにもそんな人がいました)。
しかし、付箋を大量に貼ると、どこが大事な箇所なのかわかりません(ポイントがずれた原稿になりがちで、こちらから依頼する機会が減っていきました)。
さらに、「本を読んで驚いたところや、興味を持ったところに付箋を貼ろうね」と子どもに声をかけても、私の本意が伝わらないかもしれません。
例えば、話の筋とは無関係に登場人物が驚いたシーン。どうやら子どもは登場人物に共感してしまうのか、つい付箋を貼るようなのです。
私が付箋を貼ったページを開いて、「どうしてここに貼ったの?」と尋ねると「う~ん、よくわからない」という返事。
「驚く」という感覚が読んでいる自分のものなのか、登場人物のものなのか、よくわからなくなって混乱しているのかな……などと私も混乱しています。
原 因はさておき、こうしたケースでは、私も本を読んでおいて、子どもと一緒に本の内容を話し合いながら付箋を貼り直してもらいます。
***
メモを取ることが、作文ではとても重要です。
作文を山登りにたとえれば、メモは頂上。
頂上まで登るのは大変ですが、ここまで来たら後は下るだけ。その後の作業がグンと楽になります。
しかし。
メモを雑に取っていると、山登りでいえば滑落しやすい危険な状態になります。
つまり、滑り落ちれば崖などをはい上がらなければならないし、最悪、スタート地点まで落ちていくことも。
今回の読書感想文作成作業では、メモを親子で何度も見直して話し合い、整理して、ある意味、下書きのレベルまで持っていきました。
選んだ本の最大のメリットは、書かれている内容を子どもが実際に試せること。
私たちは五目いなりを作り、家族に食べてもらいました。その過程や食レポを読書感想文に盛り込むわけです。
本を読んで思ったことや紙がクタクタになるまで余白に考えを書き込みました。
こうして、いざ清書!
清書のときには、私がそばについて、できるだけ間違えないように、書こうとする文をまず2人で口にして「、(読点)を1つつけるとしたら、どこにする?」などといちいち確認しました。
書き出しで子どもが困っていたので、「先生に『この本を私は読みました』と伝えたいときに、どうやって話しかける?」と私から問いました。
作文を山登りにたとえれば、メモは頂上。
頂上まで登るのは大変ですが、ここまで来たら後は下るだけ。その後の作業がグンと楽になります。
しかし。
メモを雑に取っていると、山登りでいえば滑落しやすい危険な状態になります。
つまり、滑り落ちれば崖などをはい上がらなければならないし、最悪、スタート地点まで落ちていくことも。
今回の読書感想文作成作業では、メモを親子で何度も見直して話し合い、整理して、ある意味、下書きのレベルまで持っていきました。
選んだ本の最大のメリットは、書かれている内容を子どもが実際に試せること。
私たちは五目いなりを作り、家族に食べてもらいました。その過程や食レポを読書感想文に盛り込むわけです。
本を読んで思ったことや紙がクタクタになるまで余白に考えを書き込みました。
こうして、いざ清書!
清書のときには、私がそばについて、できるだけ間違えないように、書こうとする文をまず2人で口にして「、(読点)を1つつけるとしたら、どこにする?」などといちいち確認しました。
書き出しで子どもが困っていたので、「先生に『この本を私は読みました』と伝えたいときに、どうやって話しかける?」と私から問いました。
これは、かの有名な(?)「先生あのね」方式。
先生に話しかけるつもりで考えると、書き出しがスムーズになるというわけです。
「先生! 私この本を読んだんだよ。そしたらね、○○だったんだ!」という状況を子どもに想像してもらいました。すると「ああ!」という表情で子どもは書き始めることができました。
ちなみに子どもが書いた読書感想文のオチは、「次回は、市販の味付け油揚げを使っていなりずしを作りたい」という内容になりました。
う~ん、すごいぞ、学研ひみつシリーズ。きちんと、みすずコーポレーションのPRになっていました。
先生に話しかけるつもりで考えると、書き出しがスムーズになるというわけです。
「先生! 私この本を読んだんだよ。そしたらね、○○だったんだ!」という状況を子どもに想像してもらいました。すると「ああ!」という表情で子どもは書き始めることができました。
ちなみに子どもが書いた読書感想文のオチは、「次回は、市販の味付け油揚げを使っていなりずしを作りたい」という内容になりました。
う~ん、すごいぞ、学研ひみつシリーズ。きちんと、みすずコーポレーションのPRになっていました。
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