ローカルメディア運営でつらい思いをする3つの理由


  ローカルメディア『クラナリ』の運営を始めて、丸3年が過ぎました。

 私自身、個人サイトを2002年の時点で作っていたことが、過去データからわかりました。おそらく、最初にサイトを作ったのは1999年頃です。

過去に作っていたサイトのデータ。デザインが古い!!


 およそ20年もの間、休みを挟みつつもサイトを運営してきて感じるのは、「ローカルメディアだけで利益を上げようとすると、つらい思いをする」ということ。「ローカルメディアで地域を盛り上げたい!」という取り組みならば楽しいでしょうが、「PVを増やして広告(アドセンスやアフィリエイトを含む)などで利益を得よう」などと考えていたら、どんどんきつくなっていくでしょう。
 理由は次の3つです。


ローカルメディア運営でつらい思いをする理由1 競合があまりにも多い

 市川の中だけでも、ローカル情報を発信しているメディア(ブログ、動画、SNSを含む)はたくさんあります。最初はメディア数を数えていたのですが、あまりにも多すぎてやめたほどです。

 ローカルメディアが多い理由は、簡単に参入できるから。

 その結果、似たり寄ったりの情報をメディアで流しがちで、独自性が出せない上、訪問者が増えにくいのです。「似たり寄ったりでも別にかまわない」という考えならばともかく、たいていの場合は「何のためにローカルメディアを継続するのか」という意義を見出せないのではないでしょうか。それで、運営をするのがつらくなってしまいます。


ローカルメディア運営でつらい思いをする理由2 もう遅い

 20年前は、企業や団体、個人のサイトがそれほど多くありませんでした。それが今や、企業はサイト(オウンドメディア)を持っていて当たり前。個人ブログも多く、SNSも活発。

 このように、ネット上に情報が氾濫している今、ローカルメディア運営に取り組むには遅すぎる感もあります。ですから、やはり、独自性が出せない上、訪問者が増えにくいのです。


ローカルメディア運営でつらい思いをする理由3 対象数が少ない

 私はローカルメディアの『クラナリ』のほかに、地域限定ではない情報サイトを運営しています。これらを比較してわかったのは、ローカルメディアはPVが増えにくいということ。

 これは対象となる人数が大きく違うので、当然起こる現象。市川市の人口は48万人ですが、日本全国だと1億2000万人もの人々がいるわけです。地域限定ではない情報サイトだと、記事を更新すると何かのはずみで一気にPVが増えます。その数は『クラナリ』の比ではありません。


 以上のことが原因でしょうか。日本各地のローカルメディアのサイトについては、この2~3年で消えてしまったのが2割、更新が止まったのが5割という印象です。
 各地域で盛り上がってスタートしたのの、長続きしないのがローカルメディアなのかもしれません。


 では、ローカルメディアを始める価値はないのかというと、「そうでもない」というのが自分の考えです。数多くの挫折例が出そろってきた今だからこそ、その内容を分析してローカルメディアで成功することが可能になってきたのではないでしょうか。なお、ここでの「ローカルメディアの成功」とは、現在進行形で情報が更新され続けていることを指しています。

「ローカルメディアの成功って何だろう?」については、【千葉の辺境でローカルメディアを考えるワークショップ】@ gate.(妙典)で話し合えたらと思っています。
 ワークショップは、新型コロナ感染症の拡大が収まった頃に開催する予定です。
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