【撮影レポート】子どもを遊ばせながら大人たちはゆったり食事を楽しめる「妙典こども食堂」

今日のメインはラタトゥユ

 本日、12:00より少し前に「妙典こども食堂」の会場に到着すると、1人の女性が熱心にメモを取っていました。
 何をしているのか尋ねると、管理栄養士を目指す和洋女子大の学生さんで、市内のこども食堂の運営方法などを調べているとのこと。すでに数カ所回っていて、訪れる層やスタッフ数、食材管理などを聞いて比較しているようでした。

 すばらしい! ぜひとも内容を広く紹介してほしいですね。

 こども食堂が増加していて、朝日新聞によると全国に少なくとも3718カ所あり、昨年の約1.6倍になったのだそうです。

■子ども食堂、全国4千カ所弱まで増加 6割は資金不足:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASM6V4SZ0M6VUTFK00T.html

 急激に増えると、起こりがちな混乱や誤解。
 「そもそも、こども食堂って何?」という疑問から、「子どもの貧困対策っていうけど、それは親の責任だから介入するのはおかしい」「安く食事ができるからっていう理由だけで、食事を作りたくない親が子どもを連れてきているのではないか」「安全面は大丈夫なのか」といった意見まで噴出しています。

 ただ、これだけ増加しているということは、「こども食堂をやりたい」と「こども食堂に行きたい」という両方のニーズが高まっているからだと考えられます。
 先に挙げた混乱や誤解を解消させるためにも、さまざまなこども食堂を比較研究することは、大変意義があるのではないでしょうか。

 こども食堂が増えているという話題は、妙典こども食堂を運営する渡邉裕美さん(せかんどほーむ代表)と学生さんとの間でも持ち上がっていました。
 「こども食堂は増えていて、運営のやり方も衛生管理もバラバラ。万が一、どこかのこども食堂で食中毒が発生すると、全国的なニュースになり、悪いイメージを植え付けてしまう可能性があります。ですから、一番気を付けているのは食中毒ですね。特に夏場は気を遣います」と渡邉さんは話していました。


 妙典こども食堂については、スタッフ数はボランティアを含め2~4名。国府台の「みんなの食堂」は10名ほどいた記憶があり、かなり少ない印象です。
 「ここは民家を改装しているので、普通の台所なんです。ですから、調理スタッフは1名です。スタッフが増えると逆に効率が落ちてしまうんです」と渡邉さん。衛生管理の観点からも、調理スタッフは1名にしているようです。

 そして、こちらはビュッフェスタイルを採用していました。自分が食べたい物を、食べたい量だけ、自分で皿に取って席に運ぶわけですが、スタッフ削減以外にも理由がありました。
 「廃棄ロスを減らすためです。子どもたちには好き嫌いがあるから、先に盛り付けてしまうと残してしまうんですよね。それだと食材がもったいないじゃないですか。
 料理に使われる野菜は寄付されることも多いんですが、子どもが食べ親しんできたものとは限りません。それはそれとしてやむを得ないので、この形式にしたんです」



 妙典こども食堂を訪れる人は20~30名で、ハロウィンなどのイベントがあるときは60名(!)になることもあるとのこと。事前予約はないので、柔軟に対応する必要があるのでしょうね。

 こちらは会場が広く、食事スペースと子どものプレイスペースがはっきりと分かれています。ですから、子どもを別室で遊ばせながら、親は自分の食事をゆったりと楽しむことができます。
 冒頭で紹介した和洋女子大の学生さんのお話では、もっとシニア層を呼び込みたいというこども食堂もあるとのこと。

 さまざまな考えや形があるこども食堂。バラエティがあるからこそ、今後は自治会や子ども会、行政、企業との共同開催など、垣根を越えて発展していく可能性を秘めているのかもしれません。
会話を楽しみながら食事ができるスペース

「子どもってグルグル走り回る生き物だな」とプレイスペースで改めて実感

「ごはんよ~」と呼ばれても遊び続ける子も

 撮影にご協力いただき、掲載許可をくださった皆様、ありがとうございます!!

妙典こども食堂
■開催予定
令和元年 9月14日、10月12日、11月9日、12月14日
12:00~14:00

■参加費
小人:無料(中学生まで)
大人:500円

詳細は以下を参照
http://2nd-home.click/kodomosyokudou/

 会場のせかんどほーむには、レンタルボックスやフリーマーケットコーナーも設置。棚をのぞいているママもいました。





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