【コミュニティづくり入門】コミュニティづくりの仕組みを取材したい

コミュニティづくりに
ハコは不可欠なのか

 「コミュニティづくり入門」を特集するに当たり、コミュニティデザイナーの山崎亮さんの著書を数冊読んでいました。

 その中で「そうそう!」と共感したのは、「水都大阪2009」というイベントで山崎さんが経験したことでした。
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大都市の中心部で開催された水都大阪は、事後の展開について要人たちが綱引きしている間にボランティアの熱が冷めてしまった。
--- 『コミュニティデザイン』208ページ(著/山崎亮、学芸出版社)

 大都市だと、予算もスタッフ数も余裕があり、イベント後につながる活動も行いやすいと思われがち。
 しかし、余裕がある分だけ危機意識が低いわけです。「この件はひとまず持ち帰って……」と、「決議」に数カ月かかってしまうなど。

 一方、崩壊の危機に瀕した地方都市は、「今やらなきゃ、もうヤバい」と本気度が高く、変化しようという意思を行政と住民とで共有できるのです。

 どうでしょうか、東京の隣の市川市。

 「地域コミュニティの活性化が大切」とは、市のホームページにも書かれていましたが……
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本市では、地域課題を地域で解決できるまちづくりを理想とし、そのためには地域コミュニティの活性化が大切であると考えています。
---eモニターアンケート結果の市政への反映状況(平成29年度)http://www.city.ichikawa.lg.jp/sys01/2017e1111000043.html

 空き家問題は市川でも深刻化しつつあると思うのですが、地域の実情に応じて制度などは見直されているのでしょうか。

市川市都市計画マスタープラン
http://www.city.ichikawa.lg.jp/cit01/1111000009.html

 個人的には、市川市にハコモノはたくさんあるけれども、なんだか生かされていない気がしてきました。
 私が市川駅の南側に住んでいて、南口再開発でできた「I-linkタウンいちかわ」の、一度もテナントが埋まらないスペースを毎日のように眺めているからかもしれません。

 放置されたテナントと空き家。

 ハコを作るよりも、どう使いたいのか。使う主体は住民なのだから、彼らの趣味嗜好やアイデアをやり取りするコミュニケーションから考えたほうがいいのかもしません。
 『クラナリ』の特集を「コミュニティカフェ入門」を「コミュニティづくり入門」に変更して再スタートしたのは、「コミュニティカフェ」だと「ハコにこだわっている」感がぬぐえなかったこともありました。


暮らしと生業と
コミュニティ

 『クラナリ』のテーマは「市川で暮らし(ライフワークを含む)と生業をつくる」なのですが、コミュニティができた結果として、生業が見つかることは大いにあり得ます。

 コミュニティカフェ、コミュニティビジネス、コミュニティデザイン……
 市川市で取り組んでいる人にコミュニティづくりの仕組みについて聞きながら、ゆっくりと企画を進めていこうと思っています。

 テーマが「コミュニティ」であるだけに、今回は参加型の編集会議というものも試してみたいと思っています。
資料を当たる段階から次の段階へ行かなければ!

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